けんせつ神奈川654号・2024年9月5日

広島の地で核兵器廃絶への誓い

原水爆禁止2024年世界大会へ50人の代表送る

 世界の核兵器廃絶を求める「原水爆禁止2024年世界大会」が8月4日から6日に広島で開催されました。開会・閉会の集会にはオンラインも含め約4000人の参加報告があり、神奈川土建からは50人の代表団を送り出しました。

深刻な被害実態を学び認識を新たに

 現地到着後はすぐに平和記念資料館へ向かい、原爆が起こした悲劇と核兵器の恐ろしさを総合的に学びました。
 資料館の展示解説は、これまで見聞きしてきた被害実態をより鮮明に心に刻みました。鎌倉逗子葉山支部の新井書記は「資料館の通路で頭を抱えて座り込んでいた外国人の見学者が忘れられない」と振り返りました。

建設職人の碑に千羽鶴を献納

現地でなければ感じられない

 2日目は8班に分かれて分野別の分科会に参加し、被ばく・核実験被害の実態や核兵器廃絶へ向けた世界の取り組みなどを学びました。午後は市内各地に保存されている被爆建物や戦争遺跡へ足を運びました。
 強烈な爆風と高熱で約400人の児童が犠牲となった本川小学校、避難場所や救護所として使用され、児童・教職員や地域の人々の安否を尋ねる場となった袋町小学校などを訪れました。
 罪なき多くの市民が犠牲になった惨状を実際に目にして強い衝撃を受けました。
 3日目の広島原爆の日は、投下時刻の朝8時15分に原爆の犠牲となられた建設労働者の「建設職人の碑」の前で黙とうし、支部から託された千羽鶴を献納しました。
 相模原支部の松永さんは、黙とうの瞬間に生活音が消えセミの声だけが響き渡ったことに「現地に来なければ、感じられない体験」と語りました。

核兵器廃絶の運動を進めよう

 イスラエルのガザでの虐殺、ロシアによるウクライナへの侵略や核兵器による脅しが露骨に行われる中で開催された世界大会は、核兵器のない平和で公正な世界を実現させる必要性が、より強く訴えかけられました。
 被爆80年を迎える広島と長崎。世界大会に参加した代表団を先頭に核兵器禁止条約への批准を日本政府に求める署名運動や核兵器廃絶への運動を前進させましょう。

【本部・岸本美和】

原爆投下時刻に黙とう

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