けんせつ神奈川649号・2024年4月5日

建設春闘2024・イエローアクション

桜木町賃上げUP大宣伝　物価を超える賃上げと週休2日を！

　建設にかかわる官民の労働組合で構成される建設首都圏共闘会議神奈川支部は3月14日、桜木町駅前広場で2024イエローアクションを開催し、建設労働者の大幅な賃上げと週休2日を求める宣伝行動を行いました。

　24年春闘の集中回答日の翌日とあって、私たちの宣伝行動に対する街の反応は好意的です。満額回答が相次いだ大手企業と対照的に、約7割の雇用を担っている中小企業の賃上げは、厳しい経営状況を反映してか力強さに欠けています。多くの市民が私たちの訴えに共感を抱くのもうなずけます。折よくホワイトデーと重なった街頭宣伝には、「チョコっとの賃上げじゃ生活できない！」と刷られたチラシにチョコレートを添えて配りました。皮肉の効いた言葉遊びに人々は微笑みながら受け取ってくれました。

賃金も年金も上げて　物価高で生活つらい

　「現役世代のみなさんは大変だけど、年金暮らしも同じく厳しい」とチラシを配る仲間と年金生活者のご夫妻が対話になりました。度重なる年金支給額の引き下げに物価高騰が直撃している現状に「賃金も年金も引き上げて欲しい」と語りました。また、ヨーロッパで広がる抗議デモを引き合いに出し、「日本は声を上げる人が少ないから政府に無視される」とし、私たちの活動を激励しました。ご夫妻と対話した仲間は、「多くの国民が抱く要求は同じなんだ」と感想を述べました。

100万人請願署名跳躍台に大幅賃上げ

　組合は持続可能な建設業の実現に向けた100万人国会請願署名の通常国会提出を足掛かりに、請願趣旨を反映した法律の整備と実効性のある運用を求めます。4月から時間外労働の上限規制が始まる状況下で、物価を上回る大幅な賃上げと、週休2日が担保される工期設定は譲れない私たちの要求です。若者が希望を持って入職できる建設産業を実現しよう。

能登半島地震支援金

3,676,868円

ご協力ありがとうございました。

　組合員と家族の皆さんからお寄せいただいた支援金の総額は3,676,868円となりました。神奈川県建設労働組合連合会を通じて全額を送り、被災地の組合員や地元の建設組合の支援のために活用されます。4月1日から応急仮設木造住宅の大工工事が始まり、神奈川土建からも輪島市の建設現場に23人の仲間が従事しています。

民間港に米軍基地は要らない　有事には376万人都市が攻撃のまきぞえに

一方的な配備計画発表に遺憾

　日米安全保障委員会は昨年1月、横浜市神奈川区の神奈川土建本部から750mほどにある米軍基地、ノース・ドック（ND）に米軍小型揚陸艇部隊を新設することを突然発表しました。これまでNDの機能は、一時的な物資の保管や中継などが主で、常駐する部隊を置くことは初めてです。横浜市はNDの返還を求める立場から、この配備計画に遺憾の声明を出しました。

用途変質は危険

　防衛省の資料では、NDからの軍用艦操舵の際、その都度隊員を派遣していたものを常時配置すると解説されています。沖縄・九州の南西諸島を含むインド太平洋で対中国や対北朝鮮とのより実戦を想定する戦略の中、必要な場所へ部隊や物資を迅速に送るためのものです。米軍兵士200人以上の規模で常駐し、この基地の用途が中継基地から拠点基地へ変質するという大きな転換となります。万が一アメリカが有事となった場合、軍の物資拠点を攻撃することが起こり得ると市民に大きな不安が広がっています。
　新たな部隊配備の発表を受け民主団体や弁護士などが共同で配備反対の署名活動を昨年8月に開始し、神奈川土建も5805筆を集約しました。署名実行委員会全体で約6万1千筆が積み上がり10月24日に横浜市長へ提出しましたが、今年2月8日、住民の声は届かず米軍は「第5揚陸艇中隊」を正式に編成配置しました。

市民生活のすぐ隣に広がる米軍基地

　神奈川県平和委員会は3月22日、海上から横浜NDを視察する活動を開催し、神奈川土建からは横田平和運動委員長が参加しました。参加者は水上バスからNDを視察し、大型揚陸艇カラボザなど4隻以上の軍用艦船が確認されました。NDはみなとみらい地区のすぐ隣にあり、観光に訪れている市民の姿を目視できる距離にあります。揚陸艦のすぐ後ろにはマンション群が広がっており、人口376万人の横浜市の入口に危険な基地が居座っていることを実感できます。市民生活のすぐ隣に基地がある現実は、有事の際に攻撃に巻き込まれる危険性を私たちに突き付けています。
　神奈川県は沖縄に次いで多くの米軍基地を抱える県で、米兵犯罪も続発しています。神奈川土建は今後も米軍揚陸艇部隊の配備撤回を求める運動に連帯し、ND返還を求めていきます。