けんせつ神奈川641号・2023年8月5日

物価高騰から仕事とくらしを守れ 予算要求中央総決起大会

「健康保険証」の廃止は撤回!賃金・単価の抜本引き上げを!

 全建総連は7月7日、日比谷公園大音楽堂で「全建総連7.7賃金・単価引き上げ、予算要求中央総決起大会」を開催し、全国から1904人(神奈川土建126人)の仲間が参加し、夏の集会では実に4年ぶりとなるデモ行進を行ないました。

 新型コロナウイルスの感染症法上の位置づけが季節性インフルエンザと同じ「5類」に移行したことに伴い、組合活動も「ウィズコロナ」から「アフターコロナ」に転換しようと動き始めています。特に定期大会後に迎える最初のイベントである住宅デーが、様々な規制を気にせずに取り組めたことは、仲間の中に「集まる」ことの大切さと、「集める」ことの喜びを再び呼び起こしました。仲間同士が肩を並べて住宅相談や包丁研ぎを行う姿は、日常を取り戻しつつあることを実感する光景となりました。

要求プラカードを掲げてシュプレヒコール

 主催者代表で挨拶した中西委員長は、「実質賃金は14ヵ月連続で減少しており、景気の失速が懸念される」とし、物価上昇を上回る大幅な賃金・単価の引き上げを求めました。また、改正マイナンバー関連法によって、来年秋から健康保険証が廃止されようとしている現状を上げ、「全国62万の仲間の団結で建設国保を守ろう」と結集を呼びかけました。

 来賓挨拶では、自民、立憲民主、維新、公明、国民民主、共産、社民の各政党代表から激励の挨拶を受けました。しかし、与党議員は『続出するマイナ保険証のトラブル』や『インボイス制度の廃止を求める事業者の声』には敢えて触れず、私たちの切実な要求に向き合う姿勢はありませんでした。一方、野党議員からは「保険証廃止は天下の愚策」(枝野幸男・立民)、「岸田政権はやるべきことをせず、やってはならぬことを進めている」(宮本徹・共産)と厳しく指摘しました。

 基調報告で登壇した勝野書記長は、マイナ保険証の問題に関して、「健康保険証が廃止になれば、保険機能が低下し、建設国保の育成強化をめざす組合組織にも大きな影響をおよぼす」と批判。60万人を目標とする「保険証の交付存続を求める署名」の10月提出に向けての取り組み強化を訴えました。また、出口の見えない物価高騰の一方で、横ばいのままの賃金・単価を指し、「元請が契約した賃金が、削られることなく現場従事者に行き渡る方策を、来年の通常国会で改正法として実現したい」と決意を新たにしました。

 集会と並行して行われた関係省庁への要請行動には、中央役員を中心に交渉団を編成。厚生労働省・国土交通省の各局担当者に要請書を手渡し、仲間の声を直接国にぶつけました。
 集会当日は、梅雨明け前とは思えない強い日差しが容赦なく照り付けましたが、夏の集会として、実に4年ぶりとなるデモ行進を実施。「保険証を廃止するな」などのシュプレヒコールをあげて、銀座の街でアピールしました。

資本従事者の会が第16回定期総会
組織率4.5%目標と職種別部会に結集

 資本従事者の会は6月25日、建設プラザかながわで第16回定期総会を開催しました。来賓・会員98人が集い、新年度の運動方針が全体で確認されました。

 午前中に行われた記念講演には、国土交通労組関東建設支部の古澤副委員長を招き『「スライド条項を学ぼう」~公共工事における積算の概要とスライド条項~』と題した学習を行いました。住宅メーカーや民間工事に従事する仲間には馴染みの薄い「スライド条項」について見識を深める機会となりました。午後からは、7職種に大分した分散会を開催し、現場実態や経験交流を行いました。

 新年度の運動方針を提案した後藤会長は、重点方針として3つの柱を掲げました。1つ目として、会員組織率4・5%目標を示し、順調に組織拡大が進む一方で生じている支部間格差の是正を求めました。2つ目として、全支部で現場宣伝を実施して現場の声を集めることを目標と定め、公式ライン名刺カードを持ち歩けるアルミケースの会員数分配布を提案しました。最後に大手企業交渉・パワービルダー交渉において、従事者からの現場情報の集約を強化することを上げ、企業交渉前に全支部にアンケートを配信すると共に、支部15枚以上の集約と会員への働きかけで、330枚以上の集約を目指すことを掲げました。

 来賓には全建総連の長谷部賃対部長をはじめ、首都圏の各資本従事者の会、建設政策研究所、首都圏共闘会議のほか、県外からは全京都建築労働組合の仲間が駆け付けました。

提案するガンバローで決意固める

シニアの会 第15回定期大会の開催

シニアの会は6月30日、建設プラザ2階ホールで第15回大会を開催しました。全体で64人が出席し、新年度方針が承認されました。役員人事では副会長を7年間務めた上遠野元吉さんが勇退。新副会長に福田信男さん(横浜戸塚)が選任されました。

 新年度は支部開催の行事補助制度拡充し、イベントや学習会など補助対象を広げ、結集の組織づくりや、お互いを見守るケア活動の切っ掛けとなるよう改定しましたので、ぜひ活用してください。また、拡大月間の達成賞も加えた運動費予算は支部に大きく振り分け、運動主体の支部が活発に行動していただけるよう決定をしました。

 現在、支部間交流で運動を学び合おうと、合同イベントの企画が進んでいます。コロナ禍を超えて飛躍の年となるようシニアの活動を発展させていきましょう。

〈会長 小松 健二〉

今大会で勇退した上遠野さん(左)

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