けんせつ神奈川658号・2025年1月5日

技能労働者の処遇改善は待ったなし

中央執行委員長 益田 修次

 昨年の元旦、石川県能登半島で発生した大地震は、最大震度7の揺れを観測し、建物の倒壊や津波などの被害が発生しました。この震災による死者は、関連死を含め474人(11月28日時点)にのぼっており、遺族からの審査申請が進むと死者が今後も増える可能性があります。正月のだんらんを奪われた被災者の悲しみは未だに癒えておらず、地震から1年が経過した今も、行政による復旧の見通しが立たない地域が取り残されていることは、恥ずかしい限りです。私たち建設で働く仲間は、全国建設労働組合総連合を先頭に、全国から809人が石川県内の木造応急仮設住宅の建設に従事。神奈川土建からも31人が被災地に駆けつけました。生活の基盤である住宅の建設、維持管理に携わる私たちが担う責任を再認識すると共に、それに見合っていない処遇の改善が何より必要です。昨年の通常国会で建設業法と入札契約適正化法、公共工事の品質確保の促進に関する法律の改正法が成立し、いわゆる第三次担い手3法が制定されました。建設技能者の処遇改善に直接的に焦点を当てたことは特筆すべき点です。政府や労働界、経済界の方向性を法的に一致させた意義は高く評価できます。一方で、第三次担い手3法に命を吹き込むことができるのは、私たち労働組合の運動だけです。物価を上回る十分な賃上げを勝ち取る一年にしていきましょう。

パートナーの会 50周年記念沖縄平和ツアー

沖縄戦から現在をたどる
基地と暮らす沖縄の苦難

 私たちは1974年の発足から50周年を迎えるにあたり、会の名称を主婦の会から「パートナーの会」へ変更しました。長きにわたって平和を守る運動のバトンが会員に受け継がれてきたことから、50周年を祝う特別企画として11月23日~25日、26人の参加で沖縄平和ツアーを開催しました。参加者の多くが「沖縄戦をよく知らないので、現地で学びたい」と考えており、島民の命よりも軍隊の理屈が優先された過去と現在の不合理を感じ取ることができました。


 辺野古の自然環境を破壊する新基地建設現場に向かい、埋め立て工事が超軟弱地盤で難航する現地を視察しました。低く頭上を飛び交う米軍ヘリや戦闘機、後を絶たない米兵犯罪に怒りが湧きます。苛烈を極めた地上戦に多くの島民が巻き込まれ、4人に1人が犠牲となった沖縄の実相が、強烈に迫りました。壕の中では「赤ん坊を泣かすな」と兵隊や住民から追い出された若い母。ひめゆり学徒隊は、命がけで遺体を二人がかりで外に運び出し、生き残っても犠牲者の家族に責められた心の傷。亡き旧友を想い涙ながらに「戦争は絶対にしてはいけない」と訴える生存者の映像に、全員が涙しました。疎開学童784人が死亡した、対馬丸撃沈事件など、行く先々で戦争が島民に残した爪痕を追体験することができました。平和ツアー参加者は「会に入っていてよかった」「個人では行けなかった内容だった」「内容の濃い3日間だった」との感想を寄せています。パートナーの会の平和運動を大きく前進させるツアーとなりました。

【岸本美和】

嘉数高台から普天間基地を一望

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